Moxafrica (モクサアフリカ)とは?
- pcs9130
- 2025年2月13日
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Moxafrica(モクサアフリカ)とは、2008年に2人のイギリス人鍼灸師(Merlin Young and Jenny Craig) によって設立されたイギリスのチャリティ団体です。現在はイギリス本部には理事が7名います。
21世紀の現在。アフリカ・アジアを中心に結核の新たな感染者数、そして結核による死者数の増加に歯止めがかかりません。また、HIV/エイズとの重複感染や薬剤耐性結核といった脅威が問題をさらに複雑化させています。1993年のWHOによる結核非常事態宣言が発表された後も、この四半世紀で5,000万人以上の命を結核が奪い去りました。
そんな世界の現状に立ち向かうべく2008年、イギリスのチャリティ団体としてMoxafricaは発足しました。イギリス人鍼灸師の2人がおよそ10年前にアフリカの地で初めて蒔いた種。多くの人達に支えられて少しずつその根をのばし、蕾をみせ始め、今ではアフリカから大きく広がり、世界中でまさに花開こうとしています。
身体の上で小さな艾(もぐさ)を燃やす。そんな一見古めかしく極めてシンプルな医療技術は、残念ながら結核を完治させる治療法ではありません。 しかし、イギリス人2人にお灸に眼を向けさせたのは、100年以上前に書かれた日本人医師の論文でした。その論文を書いた人こそ、“原志免太郎”先生です。
結核の治療には薬が必要不可欠ですが、やはりそこは諸刃の剣。抗結核薬の服用による重度の関節痛、食欲減退といった副作用の例は枚挙にいとまがありません。結果として、副作用のつらさから不幸にも薬をやめてしまう患者さんが後を絶ちません。食べ物を口にできなくなった彼ら、ついには病床に伏せ、死が来るのをただ待つほかに選択肢がないのです。けれどもお灸は、そんな暗闇につつまれた彼らをそっと照らす、一筋の光となるのです。
お灸によって、薬の副作用を劇的に和らげることが可能です。関節痛でトイレが出来ない辛さから薬をやめてしまう患者さんの苦悩を、お灸は取り除いてきました。お灸を続けた結果、食欲が湧き、今度は沢山の食料を調達しなければならないという嬉しい悲鳴も上がるほどです。体の上でお灸の火を燃やし続けるうちに、免疫力という抵抗力も養われいきました。また艾(もぐさ)の提供はほとんどが日本からです。
Moxafricaは、「お灸の普及活動」と「お灸治療の提供」、「日本の直接灸が結核治療の補助的な役割を務めえるのか」という研究、および、「結核の予防や治療に関する教育」を行っています。実はイギリスの鍼灸師もあまり治療にお灸を使いません。
その背景として、「きちんとした指導者がいないこと」、「鍼の研究に比べお灸の効能に関する研究が進んでいないこと」「知る機会が少ないこと」
今から時計の針を戻すこと約100年、20世紀初頭の日本。
およそ7人に1人の日本人が結核で亡くなっていたという昭和の時代、かつて「お灸博士」と呼ばれる一人の医師がいました。彼の名は原志免太郎。
まだ抗生物質もなかった当時、結核の悲惨な状況を救うべく立ち上がった彼。医師である彼が用いたのは、古来から存在する日本の医療技術である「お灸」。わずか米粒ほどのお灸を足や腰に燃やすことで結核に挑むという、斬新かつ非常に野心的な試みでした。
のちに彼の結核治療はみごとに実を結び、やがて結核に対するお灸の有効性を実証してみせた彼は、108歳という当時の男性長寿日本一の栄誉とともにこの世を去りました。
アフリカでは依然として結核が深刻な健康問題であり、多くの人が被害を受けています。モクサアフリカでは標準的な医療だけではなく補完的な医療として、灸治療を推進しています。そして患者のQOL向上に寄与しております。この活動は国境を越えた協力や、伝統医療と現代医療の融合の一例として注目されています。
参考文献
moxaafrica japan 公式ホームページ
