気象病を病を治す
- pcs9130
- 8月26日
- 読了時間: 3分
鬱陶しいこの時期、頭が痛かったり、めまいがひどかったり、膝が痛かったりとお天気や気候の変化で体調を崩したりしていませんか?ひょっとしたらその不調は気象病ではありませんか?
今年(2025年)は6月に入り、梅雨入りしたと思ったら急にカンカン照りの猛暑日が続いたため、実際は5月が梅雨で、梅雨入りの発表は、ホントは梅雨明け(?)だったのでは…。なんて言われていますが、確かに5月は気象病の患者が多かったように思えます。この気象病、現代医学的な説明では、“気圧を感じる耳の三半規管に異常が出て、自律神経が過敏に反応するからです”なんて説明してます。それでは、手の指がこわばったり、膝関節が痛くなったりするのはなぜでしょうか?
皆さまは飛行機に乗ったり、登山をした経験はありますか?その時、お菓子の袋や密閉したバッグなどがパンパンに膨れていたことなどありませんでしたか。あれは気圧が下がったことでお菓子の袋やバッグに掛かる圧力が減り膨れているのです。決して内容量が増えたのではありません。
実は人間の身体でも同じことが起きているのです。皆さまご存じの通り、脳や脊髄といった中枢神経は、髄液という液体の中に浮かんでいる状態です。気圧が下がることで脳や脊髄の中の血管が膨脹し、脳や脊髄自体が浮腫んでいる状態なのです。ですから、頭が痛かったり、肩が凝ったりという症状や、めまい、だるさなどの症状が発症するのです。高齢者が頭より膝関節等の痛みを訴えるのは、そもそも膝関節が炎症して若干水が溜まっているのと、脳自体の萎縮がちょっと進んでいるのかもしれませんね。
こうゆう気象病の時、漢方薬を処方する医師は、五苓散や猪苓湯、柴苓湯といった漢方薬を処方します。全て、猪苓や茯苓といった“水を捌(さば)く”生薬が入っています。つまり浮腫んだ分、体内の余分な水分を出すのですね。ですから、お風呂に入ってゆっくり温まったり、運動をして汗をかいたりしても効果があります。あるいは利尿効果のある食材・・・猪苓や茯苓といった生薬はきのこの一種ですので・・・まいたけやきくらげなどを水炊きなどで食べても効果があります。
はり灸ではこのような気象病には、同じように腎を強くする経穴を使い、浮腫みを取ります。具体的には証しを立て、本治法を施したあと、然谷や三焦兪、腎兪にお灸や補法の鍼をして腎機能を上げ利尿効果を上げます。
運動、入浴、食事どれを利用しても必ず効果は見られます。それでもダメでしたら、是非ご相談ください。しかし、機序を知ると対策を講じる一つの指標になりますよね。気圧が変化しやすい春から夏へ変わる時期と、台風が増える夏から秋へ変わる時期に多くなると言われています。自身の体質に合わせ運動習慣と食習慣を整えご自愛ください。